2017-08

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BGMは除夜の鐘(←脳内演奏)

今年中に投稿できるはこびになるのかどうかもわからないままに今年の締めの記事を書いておるわけだけれども、なにしろ今年でいちばん面白かった体験は、田所永世さんとの議論であった(ダイジェストはここに掲載されている)。正確には田所さん本人ではなく田所さんの想定するコンサバ寄り群との仮想議論であったわけだがそれでもとても興味深いはなしがいろいろ出来た。
そのなかでも「なるほどなぁ」と思ったのが、PTAはボランティア、といえども、一般の他のボランティアのように「やりたい人がやるもの」とアッサリかたづけてしまってよいものかどうか、という話である。
たしかに、人間の心というものはすべての行動を「やりたい」と「やりたくない」の2種類にパキッと峻別できるわけではなくて、「やりたいわけではないけど、まぁ、やらんとならんだろうなあ」と思いながら取り組むこと、というのは確かにあるわけで、そういう気持ちで自分の時間やお金をシェアした活動に対して、「やりたいからやってるんでしょ」とか、「自分がやるって決めたんだから責任も労働も引き受けろ」って言われたら切ない、という話は良く分かる。
人間はそんな強くないのだろうし、そういう意味では私もまったく強い人間ではない。子どものために自分の意志でつくったご飯でも、やっぱりけなされたら悲しいとともに「せっかくつくったのに」という怒りもわいてしまうのは正直なところだ。

そういう点では、PTAや自治会なんてのは特に、「いやあ、よっぽどそういうのが好きな人以外は誰もが“やりたく”はないんだけども、みんながやってることならと、みんながちょっとずつ踏ん張って支えてるもの」なんだろうなあと思うし、それって「ちょっとしんどい話」ではあっても「強制」とか「無償労働」とか「人権侵害」とか言われたら「そこまで法律持ち出すの…?」といいたくなる気持ちというのも、わかるっちゃあわかるのだ。

私はPTAが任意加入をきちんと説明したとしても、「コンサバが恐れているほどには、そんなに脱会する人は出ないだろう」と考える派だ。それはなにを根拠にしているかというと、たとえばサッカー観戦した後に誰ともなくスタジアムのごみをかたづけて帰ったり、子連れの集まりで、小さい子を複数抱えて大変そうなお母さんがいればなんとはなしに誰かが抱っこしてあげたり荷物を持ってあげたりとか、何かで待たされても騒ぐことなくきちんと並んで待っていたりとか、そういう社会行動面で日本人、日本社会にはあまり絶望したことがないからだ。それらは「やりたいわけではないけれども、まあちょっと辛抱して協力した方がよかろう」というような、良い意味でのムラ社会のなごりではないかと思っている。

それらがわかるし、それらを美点だと思っているし、大切にしたいからこそ、私は言いたい。その性質をいいことにして、圧力をかけることや、人びとを黙らせることや、相互監視をさせることに使ってはならないのだと。それは本当に意識して気をつけないと、日本人、日本社会というのはとてもそういう同調主義に流れやすい性質を持っているのだと。

個人の自由や権利意識が浸透している社会であれば、「保護者は全員会員です」みたいなことをいち団体が言おうが、「なに勝手なことほざいとるんじゃボケ」と相手にされないのかもしれないが、こと日本人の、「育児を批判されやしないか」とびくびくしている保護者社会で、しかも「学校の言うことを聞こう」と多くが懸命になっている入学手続き時において、そういうトリックで団体や学校や教委にとってつごうのいいように人を動かすことを目的とした慣習というのは、これからもきちんと批判されなければならないと思っている。

保護者がどうであろうと子どもたちは同じ学校に行き、いやがおうでも毎日の生活を共有する。そういう意味で保護者ともども一種の「共同体」とならざるを得ないのだし、そこで人間関係のトラブルなどがあるのは重々分かるが、そのコミュニティから「退出」してしまうというのは解決法としては筋が悪いのではないか? という批判があることも知っているし、実は私も「筋が良いとは言えない」と思っている側面もある。こじれて深刻なたたかいになってしまうと、地域社会のなかで子どもを育てていく以上、予後が良いとは言えない。私自身はもう小中学校PTAを退会して5年近くがたつし、みじんも後悔したことはないが、「私の後につづいてじゃんじゃん退会した方が良いよ!」というような奨めかたを人様にしていないのはそういう懸念もある。私が退会しても困ったことになっていないし、友達が離れたりいじめられたりもしていないのは、地元のPTA会員のみなさんが個々に良心的であったことや、上部連合体などの運営がそこまで強迫的ではなかったこと、などの要因もあるに違いない。だから、どんな人に対しても「退会したって何にも問題ありませんよ!」と言えるかどうかはかなり微妙なはなしなのだ。

ただ、それと同時に、「退会してしまうなど筋が悪い」と、恵まれた環境からモノを言い、「こちらの地域はこんなにPTAで交流が出来ているし、どれだけそれで子どもに恩恵が与えられているかわからないのか」などと半ば冷笑するような態度でいる人というのも、これはこれで非常に想像力が足りないのではないかと思ったりもする。
退会までしないと、「本来は任意のもの」という原点がわからない、知らない、あえて無視している、なかったことにしているようなPTAもたくさんあるのだ。
私がこのブログをはじめたころは、そこまで全国の状況を耳にすることはなかった。私はただ自分のところのPTAがいやだったから抜けただけで、社会問題として提起しようなんて大それた考えはなかった(今もないが)。
しかし、PTA問題を発信しはじめてみると、未知のかたからたくさんのコメントをいただくようになった。まるおさんに教わってツイッターをはじめたら、そこにもたくさん自分たちの状況を発信しているかたたちがいて、私に言わせれば「ありえん」と思うようなヒドイ運営のPTAももっともっとあったのだ。
そこにさらされているかたたちが、個々の交渉をしてみてもうまくいかずにやむなく、「退会」という手段でまず「本来は任意の団体」ということを自分の地域・学校でのさばっているPTAにつきつけたとしても、それをなにが「筋が悪い」などと批判できようか。
自動加入をいいことにかんちがい運営を続けるブラックPTAが、退会までされてみないと振り返り立ち止まるきっかけすら得られない、得ようとしない、ということのほうがはるかに問題であろう。そしてこの状態にはイネイブラーとして学校や教委など教育行政の姿勢がある、というのも繰り返しつぶやいていることである。

このブログで以前から述べているように、私個人はPTAが嫌いである。(このばあいに「PTA」で指しているものは、日本でおおむね一般的に行われている、本部があって、なになに委員会があって、学年や学級に委員がおかれて、名前は違えど子ども会や校区班などが側部組織としてあって、活動文書は教師を通して配られて、事前に校長の検閲があって…というイメージの活動団体のことであり、地元の役員のだれだれさんが嫌いだという話ではない。)
だから、ああいう団体がなくなっても、縮小しても、いっこうにかまわないのだが、「こんな活動であればいまよりずいぶん良いのではないか?」と思うすがたも、いちおう持っているには持っている。

本当にやりたい人(10〜20%あたり?)による真のボランティア活動にする、というのも1つの健全なあり方だと思う。だが最初の段落で述べた通り、「やりたいですか?」と正面切って問われると、なかなかそこまで自信を持って「やりたい」と言える人は少数なのが本当のところだろう。そういう「真の有志」でなければ参加する資格なし、とまでなってしまうとそれはそれで先鋭カルト化するリスクもまた増える。
みんなと一緒にちょっと力添えすることに安心感を覚える80〜90%くらいの保護者で、てきとうに前年踏襲プラスマイナスアルファでやる、というのも肩の力が抜けてていいのかもしれないなと思う。「本来任意のもので、強制は出来ない」ということを全員がしっかり理解していれば、それはどちらでもいいのではないかなと思う。後者は、「本来任意」がしっかり理解されていないと、実に簡単に「全員強制」へのトリガーがひかれるので、そこは注意が必要だし、属人的には出来ない(=システムとしての公的介入…というか不介入が必要)と思うけれど。

「任意を徹底」ということは、イコール「本当にやりたい人しか巻き込んじゃいけない」という意味でもなくて、実際の運用面ではあいまいなことが多くても、ちょっとした義務感?責務感?みたいなもので「周りと合わせて」協力するような活動であっても、本旨さえメンバーがしっかり忘れないようにすれば、そうそう極端なやり方には走れないはずだよなあ…というような活動イメージがわいたことも、田所さんと議論をしてみて、よかったことであった。

「自分だってやりたいわけではないけれども、子どもたちに必要だと思うから、できる範囲でやるだけだし、本当に無理なら断るだけ。ほかの保護者で、本当は出来るのに逃げてるなと思う人がいても、ずるいと思うほどの無理は自分もしてない」というあたりの「心の健康さ」をもちながら、やれる人は手を出して参加する、というのが、この国においてのじっさいの「保護者世界平和」にはちかいのかもな、と思ったりもする年の暮れであった。ゴーン。

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Author:ぶきゃこ
東京多摩地区。
会社員しながら4匹にエサやり中。
母親としてはもう相当数無理あり。
中2以来、ずっと重度の中二病。
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