2017-10

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除去食希望はモンペか?

昨年暮れに、都下の小学校で担任がアレルギー児に誤った配食をしてしまい、子供が亡くなったという事故があった。
近い地域の小学生の親として非常に痛ましく感じ、また関心を持って続報などを見ていたのだが、この件についてとりあげた教育関係の掲示板のツリーを読み、そこの主流派?の意見について、はなはだ違和感をもってしまったため記事としておくことにした。

事故の内容を簡単に書くと、児童におかわりを渡す際には、与えてもいいかどうかを判断できる「おかわり表」を担任が確認するルールになっていたのだが、それをせずに渡してしまい、それを口にした児童が亡くなってしまったというものである。

私など、これだけで「それは担任の過失。」と思うのだが、それはその掲示板にいる保護者の多くにとっては「モンペの発想」であるらしい。
曰く、「先生になんでもかんでも押しつけるな。勉強を教えるのが先生の仕事。アレルギー対応まで求めるなんて図々しい。子供の食事の責任は親が持て。」

う〜ん…
この類いの書き込みをたくさん読んだのだが、どうも、これを言う人の頭には、
保護者「うちの子アレルギーなんです。うちの子が食べても大丈夫な給食を作ってください。おかわりしたい時には、おかわりしても大丈夫なメニューかどうか、先生が確認してください。」
先生「わ、わかりました…(最近は無茶な要求をする親が多いな。でも仕方ないな)」
というシナリオが刷り込まれているような気がするのだ。

除去食対応がどのような経緯でこの児童に対し始まったものか、まったく報道されていないにもかかわらずである。
私の経験で言うと、学校というところは、理由がないのであればなるべく給食を食べてもらいたいと考えている傾向があると思う。他校のアレルギー児の親に聞いたのだが、弁当を持たせたいというと婉曲に面倒そうな顔をされることすらあるという。
この事故のあった学校の除去食についても、ニュース等でなんの情報もないのであれば、「学校と保護者の話し合いで除去食対応ということで決まった」ととらえるのが普通ではないだろうか。
それなのに、「除去食を食べていた」というだけで、上記のように「保護者のごり押しで学校が仕方なく対応している」というストーリーを信じて疑わないというのがまずよくわからない。

また、百歩譲って、実際にこの児童の除去食対応が保護者の求めに応じて始まったものであり、学校は気が進まないながらも引き受けていた、ということが事実であったとしても、引き受けた以上学校には管理責任がある。あたりまえである。
「除去食といっても完璧にはできませんから。まちがえることもありますから。それで死んでしまうかもしれないけど良いですか?」と事前にじゅうじゅう説明があり、保護者が「それでもいいですので給食出してください」と言ったのならまた別かもしれないが、たぶんそんなわけはない。なぜなら、そういう経緯があれば「学校の管理責任はない」という強弁も成り立つかもしれないが、「子供が死んでも文句言いませんので給食下さい」という親がそうそういるとも思えないからである。また、さらに百歩譲ってそんな親がいたとしても、そういう「死んでも契約(?)」を引き受ける学校のモラルはどうなっているのかという話にもなる。
どう考えても通常の理屈で考えれば、「この対応でやっていけるし、大丈夫」と学校・保護者お互いに合意があって除去食が始まったものと考えるのが妥当ではないだろうか。

しかし、かの掲示板は、「先生は大変なんだから、過剰な要求をするほうがおかしい。だから先生は悪くない」という意見のオンパレードなのである。

「おかわりする前に、担任がおかわり表を見る」という対応が、「過剰な要求」であるという感覚がまずよくわからない。その表の写真も報道されていたが、実にシンプルなもので、見やすいところに貼っておけば、確認に5秒とかからないと思われる。
一般企業で、どんなに多忙な職種であれ、5秒の仕事を「忙しいから無理でしたあ。確認なんて大変ですもん」と勝手にスキップする新人がいたら、「仕事なめてんのか」と私ならぶっとばす。その作業に意味、役割があるからその仕事がある。しかるになぜ教師だけは「先生は大変だから〜そんなことしろっていうほうが非常識」の大合唱になるのか。

おかわり表を見たけれども、見間違えてしまったとか、あるいは前任者からおかわり表確認ルールの引き継ぎもれがあったとか、なにか勘違いをしてしまった結果渡してしまったということであれば、「子供は気の毒だったけど、人間に100%はないから仕方ない。先生は責められない」というのはまだわかるのだが、それをすべきと知りながら確認自体を行っていないのである。それは、当然ながら、日本語で「怠っている」という。業務上の過失だと思う。

その掲示板では、ほかにもいろいろと非常識なこと(死んだのは子ども自身の責任であるとか、5年生にもなってそんなこともわからないなら普通学級に行くなとか、アレルギーは親のせいとか、たとえ1分でも先生がその子の対応に時間をさいている間他の児童は迷惑してるとか。除去食を要求することによって、他の児童にショッキングな場面を見せることになったのだから精神的外傷の損害賠償をしろとか)が書かれており非常にビックリしたのだが、それについてはまた別の機会があれば書きたい。

誤解が少なくなるように一応書いておくと、私は、学校がアレルギー対応できないならできないでいいと思っている。できるほうが望ましいには違いないが、人間には限界があるし、ましてやちょっとの配食ミスやアレルゲン混入が命に関わってしまうとなると、「学校で食事は出せません」という結論になってしまうのもいたしかたないと思う。しかし、それならそれで保護者にも明言して、給食提供をしなければいいと思う。「責任はとれない」と判断するのも責任のとり方の一つである。

担任がおかわり表を確認するという業務ルールは、学校の命令である。それが担任にとって無理な過重業務であるなら、そんな命令を出している学校側に責任があるのは当然。また担任も「黙ってスキップするんじゃなくて、確認が無理なら無理って言えないのか? それなら親もおかわり禁止にするとか最初から弁当にするとか、手の打ちようもあったのに」という疑問も当然湧く。
除去食対応を引き受けておいて、子供が死んでから「そもそもそんな個別対応、無理でしたよぉ」とか「親御さんがどうしてもって言うから仕方なく…」などという言い訳が成り立たないのは当然である。なぜそこで「除去食を要求するのがモンペ」という感情的な書き込みが噴出するのかさっぱりわからない。
この児童に対し除去食対応をしていくことは協議決定済みのことなのに、それについてやれ過剰な要求だとか、給食食べさせるなら子供が死んでも文句言うなとか、アレルギーの子を持ったなら他人に迷惑かけるなとか(そもそも除去食というのは「迷惑をかけること」であるらしい)ほとほとズレた話が大量に書き込まれることに驚く。
そういった人たちの意見に、「自分の子どもがお世話になっているんだから、PTAやらないのは非常識」と言ってくる親御さんとどことなく共通したニオイを感じてしまうのは、私の頭が偏っているせいかもしれないが…

もちろん私は、「担任を処分すればいい」と思っているわけではない。責任の所在とその割合はこれからしかるべき人によって明らかにされて処理されるだろうからそこに意見を挟むつもりはない。払った犠牲は大き過ぎたが、この事故を教訓にして改善していくしかないだろう。誰のせいで事故が起きたにしろ、どんなにうっかりした人やいいかげんな人が関わっても、最悪、子供が命を落とすことのないシステムは考えていく必要がある。ただ、そういった「このニュースについての私見」はさておき、多くの保護者の感情的な担任擁護?にビックリし、Pコンサバと無関係だろうか?と感じたというのがこの記事を書くきっかけになった。

最後になってしまったが、アレルギーという難病とけなげにたたかったけれども、ちょっとしたきっかけで亡くなることになってしまったこのお子さんの冥福を、心から祈りたい。天国で好きなものを自由にお腹いっぱい食べて欲しい。
また、これ以上インターネットのあちこちで「子ども自身が悪い」というような書き込みがなされないことを、個人的には祈りたい。

コメント

いやぁ~、怖くてその掲示板、見に行けませんけど、除去食対応はモンペじゃありませんって。
文科省サイトでもきちんと基準が示されているようですよ?
「知らない」って怖い。

自校でも、除去食を何人か分つくっていますし(給食室がシースルーなので、この目で見ました)、牛乳がダメだから水筒を持たせる、メニューによってはお弁当を持たせる、ってケースも耳にしています。

だいたい、多様性のある子ども(大人もそうですが)を、一律に扱う、ということ自体がとても乱暴な気がするんですが。

猫紫紺さん、コメントありがとうございます!

> 「知らない」って怖い。

そうですね。なんというか、「私はこうこう思う」というだけなら、私の感じ方や意見と違うものが掲示板に寄せられても何とも思わないんですけれど、教師の個別対応を受ける児童や保護者に対する、ものすごい感情的なマグマを感じるんですよね。無知であることに加え、その感情が「モンペ!」の決めつけを呼んでいるのかなと思います。怖いと思いました。

> 自校でも、除去食を何人か分つくっていますし

そうなんですかー。いろんな条件によってできることとできないことがあるし、状況に合わせて検討しながらやっていけばいいと思うのですよね。
ただ、あの事故の児童については、「ショックを起こす可能性がある」ということが関係者全員あらかじめわかっていたわけで、その中で確認手順を抜いたり救命措置もよくわからなかったりと、学校側が甘かったと言われても仕方ないと思います。そこはフレキシブルにやっちゃいけない部分ですから。

> 多様性のある子ども(大人もそうですが)を、一律に扱う、ということ自体がとても乱暴

はい、とってもそう思います。
今回はほとほと、「日本って排他性社会だな〜」と実感しました。
アレルギー対応は親の責任!他人に迷惑かけないで生きろ!と堂々と書く人を見ると、ダイバーシティの定着なんてもう、50年ぐらい経って丸ごと世代交代しないと無理なんじゃないかと思ってしまいます。

>教師の個別対応を受ける児童や保護者に対する、ものすごい感情的なマグマを感じる

結局、「うちの子にも手をかけて!特別扱いはズルイ!」ってことでしょ?
冷静ぶって理屈で議論している人の何割が、自分の本音(感情)に気づいているのでしょうか。よく疑問に思います。
堂々と、「ズルイ!」と書いてくれる方が、まだしも良心的だと思います。(あ、削除対象になるかも?)

学術的な概念の整理だったら、感情の入る余地はとても少ないと思いますが、こと我が子の教育に関しては、いわゆる教育学者や心理学者でも冷静ではいられない、と耳にしています。
その自分の本音を、ネット掲示板で、表に出すか出さないか、は、また別問題ですが。


>50年ぐらい経って丸ごと世代交代しないと
わはは、と笑いとばせませんが、似たようなことをわたしも感じています。
民主主義の定着には、ダイバーシティを受け入れるコトも要件のひとつだと思います。
人心を変えるには、時間がたいそうかかるもののようです。

>堂々と、「ズルイ!」と書いてくれる方が、まだしも良心的だと思います。

あー、とってもよくわかります。
「ズルイ!」ってシンプルに言ってくれれば、論理の矛盾点とかいちいち突く必要もないので、こっちも手間がはぶけるというか(^_^;)
「へえ、ズルイって思うんだ…」というだけの話ですね。

日本人って、「プレゼントしたのにお返しもくれないんです」「それは非常識!」とかネットで書いてあったり、「人のお家にうかがうのに手土産もないとは」とか言う人がいたり…「負担したものは見返りがなきゃおかしい」っていう農村文化?なんですかねぇ〜?
損することに敏感というか。バカな私はいつも乗り遅れ…損とか得とかハテナ? プレゼントしてくれたんじゃないの? え〜っ、お返しして欲しかったの? だったらくれなきゃいいのにめんどくさい…てなかんじの鈍感ヤローでして…
猫紫紺さんも、(全然バカなんかではないですけれど)大変な役回りがいつのまにか回ってきてたりして、私の見るところ「乗り遅れ気質」の可能性ありです! ライスワーク大切にしてください!

無言のオキテについていけず違和感感じることが多くて疲れるので、「常識を備えた奥様」がいっぱいいるところには、ネットでも現実でもあんまり近づかないようにしてるんですよねー。母親社会の脱落者です。

私もアレルギー体質で苦労しました(親が)・・・

主様、こんばんは、です。

私も小学校入学時から動物性タンパク質アレルギー(自分で命名)でした。
発症原因は低学年時に食した中華の三枚肉料理。
脂焼けが酷かった、と記憶しておりますが、翌日、全身に発疹が広がりました。
以降、肉、魚、卵、牛乳、・・・全て”駄目”な体となりました。

当時はもちろん特別扱いなど無く、母は毎日、弁当作りで苦労してました。
食べ盛りですから、大変だったと思いますが、それかの5年間は私と同じ食事、でした。
”美味しい”記憶があるのは、「タンポポの胡麻油炒め」でして、特に「根っこ」が美味かった、です。
胡麻油が貴重な物だったようですが、時折、摘んで帰っては母を困らせました。

そんな私ですが、時折、動物性タンパク質を”買い食い(盗み食い)”していたためか、ある時、発疹が出ないことを発見し、喜んで母に報告したことを覚えております。
「これ食べてみて」と言って出された「鯖の胡麻醤油和え(?)」が美味かったこと!

私は運が良かったのかもしれませんが、現代は情報の共有は進んでいるものの責任の所在が曖昧となっております。
少なくとも情報を共有した以上、管理監督責任は学校側にあると考えます。

せめて、亡くなられた女児が「美味しかった!」と思っていてくれてたら良いのですが・・・、もっと美味しいものがあることを知って欲しかった、です。

あり方さん、コメントありがとうございます。

そんなことがあったのですね!
アレルギーって、本当にいつどんなきっかけで発症するかわかりませんね。
うちの子供も発症したことがあるのですが結局アレルゲン不明のまま、抗アレルギー剤をしばらく服用していたら治り、また忘れた頃に発症…のくり返しでした。そのうち大きくなったら、何ともなくなりましたので、今でも原因がわかりません。
それなのに、「子供をアレルギー体質にするような人は、市販の添加物だらけのものを平気で与えたりいいかげんな食事をさせてるから。自己責任」などと平気で言う人などもいて、恐ろしくなりましたよ。(そりゃまあ、ウチの食事がいいかげんなのはいさぎよく認めますが…)

あり方さん、成長期なのにお肉やお魚が食べられないとは、試練でしたね。
タンポポの根っこって、漢方薬じゃありませんでしたっけ…? なんか身体に良さそう!
それにしても、1発目で鯖とは、お母様…チャレンジャーですね〜^^;

> せめて、亡くなられた女児が「美味しかった!」と思っていてくれてたら良いのですが・・・

同感です。アレルギーを知りながらお代わりしてしまったのだから、美味しかったんだろうな…子供だから、「ほしい」って思っちゃったんだろうな…と思うと悲しくてたまりません。
小5なんて、大きく見えてもまだまだ幼いんですよね。

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ぶきゃこ

Author:ぶきゃこ
東京多摩地区。
会社員しながら4匹にエサやり中。
母親としてはもう相当数無理あり。
中2以来、ずっと重度の中二病。
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